失敗しない色選び! 塗装の色で「耐久性」「涼しさ」「汚れの目立ち」がこんなに変わる!
「家を塗り替えるなら、憧れの色にしたい!」
そう思って色見本を眺めている方も多いでしょう。
しかし、外壁や屋根の「色」は、見た目の印象だけでなく、実は家の寿命や快適さ、お手入れのしやすさにも深く関わってきます。
今回は、塗装の色選びがもたらす3つの大きな違い、
【熱への影響(遮熱)】
【色あせ・耐久性】
【汚れの目立ち】
について解説します。後悔しない塗装のために、ぜひ色選びの参考にしてください。
1. 🌡️ 熱への影響(遮熱性)で「涼しさ」が変わる!
外壁や屋根の色は、太陽光の赤外線(熱)をどれだけ反射するかに大きく影響します。
* 明るい色(白・淡色系)
* 特徴: 太陽光を多く反射します。
* 結果: 塗膜表面の温度上昇を抑え、室内に熱が伝わりにくくなります。特に屋根では遮熱効果が期待でき、電気代の節約にも繋がります。
* 濃い色(黒・濃紺・濃茶系)
* 特徴: 太陽光を多く吸収して熱を持ちやすいです。
* 結果: 塗膜表面温度が非常に上がりやすく、塗膜や下地材への熱負荷が大きくなるため、劣化を早める可能性があります。
💡 【対策の鍵は遮熱塗料!】
濃い色を選びたい場合は、必ず**「遮熱塗料」**を選びましょう。
遮熱塗料は、濃色でも特殊な顔料で赤外線だけを反射するため、通常の濃色塗料に比べて大幅に熱の上昇を抑えることができます。
2. 🎨 色あせのしやすさで「耐久性(美観)」が変わる!
塗料そのものの寿命は「樹脂(フッ素、シリコンなど)」で決まりますが、色が退色する速さ、つまり美観を保てる期間は色によって異なります。
* 色あせしやすい色: 鮮やかな原色系(赤、黄、紫など)
* 理由: これらの色に使われる顔料(有機顔料)は、紫外線の影響を受けやすく、結合が破壊されて退色(色あせ)が早く進みやすい傾向があります。
* 色あせしにくい色: 無彩色・中間色(白、黒、グレー、青、ベージュ、ブラウン)
* 理由: 紫外線に強い顔料が使われることが多いため、比較的色持ちが良く、美観を長く保てます。
✨ 【ワンポイント】
濃い色でも、白や淡い色でも、色あせや汚れによる変化が目立ちにくいのは**「グレー」や「ベージュ」といった中間色**です。
長期間、美しさを維持したいなら、中間色は特におすすめです。
3. 🧼 汚れの目立ちやすさで「お手入れ感」が変わる!
せっかく塗り替えても、すぐに汚れが目立ってしまうと残念ですよね。これも色によって大きく変わります。
| 色 | 目立つ汚れ | 目立ちにくい汚れ |
| 白系 | 雨だれ、砂埃、排気ガスなどの黒っぽい汚れ | 鳥の糞などの白い汚れ |
| 黒・濃色 | チョーキング(白化現象)、花粉、鳥の糞などの白い汚れ | 雨だれなどの黒い汚れ |
| 中間色 | 特定の汚れが同化しやすく、全体的に汚れが目立ちにくい | – |
【まとめ】後悔しない色選びのチェックリスト
| 考慮したい点 | おすすめの色・対策 |
| 耐久性 | 色あせしにくい色(グレー、ベージュ、白、青)を選ぶ |
| 快適性 | 明るい色を選ぶ、または遮熱塗料を選ぶ |
| 美観維持 | 中間色(グレー、ベージュ、ブラウン)を選び、汚れを目立たなくする |
| 最も重要 | 色に関わらず、高グレード(フッ素、無機など)の塗料を選ぶ |
外壁や屋根の色は、家の耐久性と住み心地を左右する重要な要素です。ぜひ上記のポイントを参考に、ご自宅に最適な色を選んでくださいね。

